「お先真っ暗な住宅業界 パートⅤ」
今月もこの文章でブログを始めます「お先真っ暗な住宅業界」。
9月になってもまるっきり、状況は変わらないですね。
なかなか、良い話を聞かないです。
先日、偶然、建材問屋を経営する社長にお会いしました。
その社長、無垢材のフローリング等を扱っているのですが、
「もう、無垢材の出荷がめっきり無くって、困っています。」
「コロナ禍前の3割くらいしか、出荷がないです。」
との事。
新築の数が減っている事が一番の原因ですが、木材や住設等の価格が全て上がっているので、価格が高い無垢材のフローリングは、いの一番に外され、価格が安いカラーフロアに取って代わられているそうです。
厳しいですね、7割減です・・・・。
また、クロス職人さんと話をしていても、
「今は余裕があります(笑)。希望日に施工を合わせられると思います。」
と言われます。
全体に低調な事が伝わってきます。
いや~、厳しい。
この「お先真っ暗な住宅業界」シリーズのブログで何度も書いていますが、今の住宅不況は景気循環型の不況ではありません。
日本の社会構造の変化による不況です。
「建売の在庫調整が済めば、上向く」
とか、
「先食いをした需要が、来年まで我慢をすれば戻ってくる」
と言った問題ではないです。
過去の成功体験は捨てて、根本的な商品や販促の見直しをして、早く新しい事にチャレンジし、PDCAをまわしていくべきです。
参加費100円のワークショップが入口でリフォームや新築を請け負う
先日、出会ったある工務店の話です。
企業秘密があるので、詳細は書けませんが、お客様とのコンタクトポイントは、あるイベントに出店する
「ワークショップ」
です。
無料ではなく、費用をいただいています。
その「ワークショップ」をずっと続けている事でリピーターが現れ、ファンになってくれ、そこからリフォームや新築の相談が持ち上がります。
ポイントは、少額でもお金をいただいている事です。
お金を払ってでも「参加したい。」という信頼感がそこに出来上がるわけです。
この信頼感があるので、より高額な金額が動くリフォームや新築の相談に繋がります。
1ヶ月3,000円のスポーツジムから新築の受注
また、ある工務店さんは、新規事業で始めた「スポーツジム」の会員さんから新築を受注しました。
「社長さんの会社って、工務店だよね?家の相談も出来るの?」
っていうところからスタートしています。
家を建てる方って、多くの方が住宅展示場やモデルハウスに行って、建てる会社を選ぶと思われています。
間違いではありません。
ところが、一定数、そういった所では決めない方がいます。
友人・知人の建築屋さんや、信頼している人の紹介で決める方達です。
このスポーツジム、20代の若い方よりも50代以上の「いつまでも自分の脚で歩きたい。」「腰が痛いので治したい。」「運動不足を解消したい。」と言った悩みを持っている方をターゲットにした「健康ジム」です。
人の購買活動って、20代のアクティブに動ける若いうちは、自分から色々なところに出掛けて行って、比較検討して購入しますが、50を過ぎて、落ち着いてくると、いつもの店、知っている店、信頼できる人から購入するようになります。
洋服の購入に顕著に現れますが、家も同じです。
このスポーツジムに通ってくる多くの50代の方は、自分からあっちこっちの展示場やモデルハウスを見に行くことは少ないと予想できます。
それよりも地元の会社、友人がいる工務店、信頼できる人から紹介された住宅会社で家を建てる人が多いと思いますので、スポーツジムの経営者が信頼できる人=工務店経営者であれば、家の相談もするわけです。
畳の表替えのご相談が解体工事や新築の相談までに・・・。
私が経営している「襖・障子・畳・網戸の張り替え屋 和紙屋(かずしや)」のお客様からも、最近は色々なご相談を受けます。
畳の表替えのご相談で伺い、一通りの商談が終わった後に、雑談をしている中で、相続の話になりました。
お話をお聞きしていると、
- 相続の知識が必要
- 不動産の知識が必要
- 建築の知識が必要
という事がわかり、誰に相談をしたら良いかわからず、困っておられました。
私に①②③全ての知識や経験がある同級生がいるので、紹介し、一緒に対応できる事をお話したら、
「ぜひ、ご紹介ください。急いでいるので、スグに会いたい。」
という話になり、土地の相続から「古い家の解体」や「その後の新築」までの相談になりました。
最初の相談は畳の表替えです。
また、別のお客様は、「法事までに障子の張り替えをしたい。」とご相談があり、納品をすまし、雑談をしていると、
「庭師さんが高齢になり、法事までに庭木の剪定ができないので、困っている。」
と言われ、私の知り合いをご紹介し、庭木の剪定のお仕事をさせてもらいました。
その流れで、「母屋の裏に建っている古い家を解体したいのだが、相談に乗ってもらえないか?」と言われ、次は解体の仕事を進める事になりそうです。
このご相談も最初の相談は障子です。
「フロント商品」が重要です。
ここまで読んでいただいて、気付かれた方もいるかと思いますが、最初の接点は安価な商品やサービスであり、工務店が欲しい「良い仕事」ではないです。
工務店が欲しい「良い仕事」とは、「300万円以上のリフォーム工事」とか「新築」の仕事です。
最初から工務店が欲しい「良い仕事」を取りにいく販促活動ももちろん必要ですが、市場が小さくなっていくこれからは、「良い仕事」を取りにいって受注できる工務店は限られてしまいます。
1ヶ月に100万円以上の広告費を掛けられるか、他社がまねをできない商品やサービスを持っている工務店になります。
それよりも今のうちにフロント商品を開発し、フロント商品でお客様と接点を持ち、そこで信頼を得て、工務店が欲しい「良い仕事」に結び付けるサイクルを作り上げる必要があります。
フロント商品の開発は、決して難しくありません。
今回のブログで紹介した「ワークショップ」とか「スポーツジム」をフロント商品にするのは確かに難しいです。
でも、和紙屋が展開している「襖・障子・畳・網戸」であれば、フロント商品にするのは簡単ですよね?
対応できる職人さんや専門店を確保すれば済む話です。
特別な商品やサービスをフロント商品にする必要はありません。
それよりも、どんな商品やサービスが自社のフロント商品に合っているかを考えた方が良いです。
そのヒントは、今までにリフォームしたり、家を建ててくれた自社のお客様が持っています。
自社のお客様との最初の接点を良―く思い出してください。
・雨漏りがする
・雨樋が壊れた
・床がベコベコする
・建具がするようになった
等々、工務店さんにとって「儲からない仕事」が最初のきっかけであったことが一定数あるはずです。
その「儲からない仕事」がフロント商品になります。
最初の接点が思い出せない時は、「A4」1枚アンケートを使って、お客様に聞いてください。
「A4」1枚アンケートの最初の質問に、
「Q1 リフォームする前や家を新築する前に、どんな事で悩んでいましたか?」
という質問があります。
この質問の答えがフロント商品のヒントになります。
「A4」1枚アンケートを使えば、フロント商品は簡単に開発できます。
長くなりました。
今月はこれくらいで終わりにしたいと思います。
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